2017/02/04

男児が産まれたとき割礼(包茎手術)をするべきか  文化人類学的にも注目すべきデリケートな問題











Robert-Owen-WahlによるPixabayからの画像 




男の子が妻のお腹にいると分かったとき、私にはある考えが浮かびました。

それは、産まれた子供に割礼
(circumcision)をしてはどうだろうか、ということでした。






割礼とは、男性の場合、陰茎の包皮を外科手術で切除し、亀頭部をあらわにしてしまうことです。

大人の包茎手術は、日本人にとって馴染みあるものですが、世界で幅広く行われているのは、新生児に対してや成人の通過儀式としてだったりします。


ユダヤ教では旧約聖書、イスラム教ではハディースに基づく信仰の一環として、新生児・少年・改宗者に対して行われています。

アメリカでは、衛生上の観点から6割もの新生児に行われています。

アフリカやオーストラリアなどの諸部族では、成人の通過儀礼(イニシエーション)として行われています。


このように行われている割礼の理由が、宗教上であれ、衛生上であれ、慣習上であれ、結果として残るのは風雪に晒される亀頭です。

つまり割礼の結果、年数を経た亀頭は皮膚化するのです。

私が何を言いたいかと言えば、皮膚化したオチンチンは感度が鈍くなり、射精までの時間が延びるのです。

そうです、割礼をするとセックスに強くなるのです。

セックスに強いことは、良い男の条件です。

良い男、強い男たるもの早射ちマックではお話にならず、ゴルゴ13がセックスに弱ければ、それだけで魅力半減です。

哺乳類の中で、ヒトとボノボだけが生殖以外の目的で交尾をしますが、
そのボノボでさえも、挿入から射精までの時間はチンパンジーと同じ10秒前後です。

ヒトは排卵期を隠しているように、繁殖を伴わないセックスを行う生き物であり、単なる有性生殖の手段としてではなく、愛情を確認する手段としてセックスを発達させてきました。


その行為が短時間で終えてしまえば興醒めです。

もちろん前戯や後戯が重要なのかもしれませんが、ヒトが愛情を交わす手段として発達させたセックスにおいて、長持ちする男根は必要なのではないかと思うに至りました。

以上のようなことから、私は一人で勝手にヒートアップし、子供への割礼を思い立った訳ですが、狩猟採集民族が、青年への通過儀礼(イニシエーション)として割礼を行っている理由は、それが男性の根幹に関わる問題だからのはずです。

身体の変化が起きてくる成長期になると、男の子は陰茎について、毛が生えているとか、大きさとかで他の子と比べるようになります。

その中で、むけているか、むけていないかも、重要なポイントとなります。

男の子は、成長期の過程で起きる体の変化で自然にむけてきますが、むけずに真性包茎や仮性包茎で悩み、コンプレックスを感じている成人男性もいます。

つまり陰茎とは、社会におけるハラスメントやタブーも含め、文化人類学的にも重要な項目のはずです。

イギリスの動物学者であるデズモンド・モリスは、女性の丸く膨らんだ乳房は、他の霊長類の雌と違って性的に進化してきたことを主張しています。

その理由として、人間は四足歩行の猿と違って二足歩行であり、大抵の状況で立ったまま正面から相対するため、性に直結する臀部が隠れて見えません。

そのため、お尻の擬態として胸が大きく膨らんだことを、他の類人猿の胸と比較して述べています。

このような生殖器に関連する問題は、現代のホモ・サピエンスにとってデリケートに扱われており、その形状や大きさから、生殖能力や繁殖率を比較するといった調査や研究は出来ないと思いますが、私は息子の陰茎に関し、手を打つなら早いほうがいいと考え、生まれる前に産婦人科の先生に相談しました。

もちろん日本の病院です。

医師からの回答は、産婦人科では出来ないが、泌尿器科なら出来るとのことでした。

そんなこんなで、お腹の中に子供がいる間、前向きな形で検討していくことにしました。

しかし、割礼を徐々に調べていくうちに、一部では性的虐待との声があったり、陰茎の動脈が走る重要な血管を手術で傷付けてしまう可能性があったり、切除した包皮には性感帯があったりと、マイナス要因が次々と判明し、迷い始めるようになりました。

さらには、人間の脳の発達は子宮内で急速に行われ、生まれてから3歳までに約8割が完成するという事実や、生まれたてのラットに強いストレスを与えると、それが極短時間でもストレスホルモンのシステムに変化が起こり、それは大人になっても戻らないという事実を考慮すると、成長途上のまっさらな脳に、いきなり痛みの記憶を刻み込むことは、この世界は生きにくいとの認識を与えることになり、悲観主義者に育ってしまう可能性を危惧するようになりました。

もちろん生まれてすぐに大きな手術を余儀なくされ、必死に頑張っている新生児は沢山いるはずであり、痛みは時間が経てば退くだろうし、人間にはある程度のストレスが必要であり、痛みやハンディキャップ、挫折や困難を乗り越えたところに人間の美しさがあるはずだし、と散々迷ったのですが、最終的にはやめることにしました。

羊水に満たされた胎内で快適に過ごしていた時代から一変し、下界に放り出された途端、全身麻酔をされたあげく、麻酔が切れたら切除した包皮から急激な痛みが襲うという顛末は避けるべきとの結論に至りました。

今は包茎を切らずにステロイドで治す方法があり、止めた判断は間違いではなかったと思っています。

良い男、強い男はどこにいったんだよ、と思われた方、心配しないでください話には続きがあります。

割礼改、ズルムケ大作戦は以下の記事でお話しします。








そこのお父さん! もしかしてイクメン失格!? ズルムケ大作戦(むきむき体操)





参考文献

犬として育てられた少年 子どもの脳とトラウマ 紀伊國屋書店 ブル-ス・D.ペリ- マイア・サラヴイッツ



ウーマンウォッチング 小学館 デズモンド・モリス




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