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2017/02/21

人生が上手くいかないと感じている人にお薦めの本 「毒になる親」 スーザン・フォワード 









Alexas_FotosによるPixabayからの画像 


この本は、精神的、肉体的、性的、育児放棄(ネグレクト)を問わず、虐待を受けて育った人たちに対し、心の奥底に潜むわだかまりを解く糸口を与えてくれる、有名な書籍です。

もし、大人になった貴方の人生が思うように上手くいかず、その原因が子供時代にあるとしたら、本書は為になると思います。






もっとも、大人に成長してからの不都合が、傷ついた子供時代にあることを顕在的に認識している人は少ないため、もし貴方が以下の症状に当てはまるならば、本書を手に取ってみる価値はあると思います。


何をしていても楽しくない

自分は価値がない人間だと思う

自傷行為をしてしまう

人間関係を築くのが苦手である

アルコールや薬物中毒に悩まされている

頭痛に悩まされている

拒食症、過食症である

妻や子供に暴力を行使したり、暴言を吐いてしまう

セックスや買い物などの依存性である


ちなみに私の母親も、程度の差こそあれ自分にとっては毒親だったので、本書は大変有用でした。

昭和の怪人と言われ、天台宗の僧侶で参議院議員にもなった作家の今東光(こんとうこう)氏も、母親のことをくそババアと公言していたように毒親に育てられました。






非常な才女であった今大僧正の母親は、氏を外交官にさせて、ゆくゆくは吉田茂のように大使から外務大臣にでもと思い描いていたそうですが、本人は画家や小説家を志望していました。

今大僧正は、素行不良と不純異性交遊で中学校を二度も退学になり、その後は正規の教育を受けていませんので、どのみち外交官にはなれませんでしたが、このように親の希望と子供の進みたい方向が異なることは、よくあるのではないかと思います。

そのような場合、過干渉な毒親は子供をコントロールしようとします。

そこで子供の取る態度は、


親の意向に従う

潰れる

抵抗する

逃げる


などに分かれますが、親の支配を常に受け、また社会的に自立のできない子供は、大抵親の意向に従います。

しかし、自分の気持に嘘をついて生きていくことになりますので、心にわだかまりを持ち続けることになります。


では、毒になる親に育てられて成長した人は、どうすれば自分の人生を取り戻せるのでしょうか。

それは本書の第二部に書かれています。

まず、この本の画期的な所は、親を許さなくていいと言っている点です。

多くの本やカウンセラーは、「赦す」ことに重点を置いています。

キリスト教も「汝の敵を愛せよ」という有名な言葉が新約聖書にあるように、赦すことは大事なことだと教えています。

しかし無理やり親を赦した形にしても、自分が内面に抱える激しい怒りや深い悲しみは消えることはなく、心の奥底に押し込めることになるだけだと著者は言います。

親を赦すことよりも、正直に自分の感情と向き合うことの大切さを本書は伝えています。


そして最終的な親との対決です。


対決とは、勇気を持って親に対し、苦痛に満ちた過去と困難な現在について話をすることです。

この対決についても賛否両論ありますが、著者は強く勧めていますし、私もするべきだと思います。

そのやり方や、告白後の親の反応、他の家族の反応、自分に起こる症状など、本書には詳しく書かれていますので、様々な状況をシュミレーションした上で親と対峙することができます。

しかし本書は、見方によっては禁断の扉を開けることになります。

問題を顕在化させ、過去の記憶を蘇らせ、より一層自分自身を苦しめることになるかもしれません。

ただここを通過しなければ、最終的な本当の解決には至らないと思います。

そして、本書に記されていない本当の解決とは、この先にある、親自身が毒になるように育てられ、苦しんできたことに理解を示すことだと思います。

もしあなたが、過去の親からの仕打ちによって現在苦しんでいたとしても、それは決してあなたのせいではありません。

親を非難することは、責任転嫁でも決してありません。

重度の傷は、カウンセラーなど専門家の助けが必要になると思いますが、まず問題を認識する手段として、本書は役立つはずです。

またこの本は、毒になる親になってはいけないという反面教師的な読み方もできるので、育児書としてもお薦めです。








参考文献
最後の極道辻説法 集英社 今東光







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