2017/02/18

楽観と悲観を状況に応じて使い分ける 最悪を想定しながらポジティブに進んでいく






ハットを被った英国元首相チャーチル

チャーチル
OpenClipart-VectorsによるPixabayからの画像 



英国の政治家で、第二次世界大戦時に首相を務めたウインストン・チャーチルは、以下のような幾つかの特徴的な言葉を残しています。


Kites rise highest against the wind - not with it.

凧が一番高く上がるのは、風に向かっている時である。風に流されている時ではない。







Success is the ability to go from failure to failure without losing your enthusiasm.

成功とは、失敗を重ねても情熱を失わない能力である。




Without courage all other virtues lose their meaning.

勇気がなければ、他のすべての資質は意味をなさない。




Never give in. Never, never, never, never

決して屈するな、決して、決して、決して、決して。



これらの他に、人間の特性をよく表している興味深い名言があります。

それは、



A pessimist sees the difficulty in every opportunity; an optimist sees the opportunity in every difficulty.

悲観主義者はあらゆる機会の中に困難を見出だす。楽観主義者はあらゆる困難の中に機会を見出だす。



という言葉です。

以前当ブログで、楽観的な人間は、悲観的な人間よりも人生をより良く生きていけるとの統計を示した書籍オプティミストはなぜ成功するかを紹介しました。

アメリカの著名な心理学者マーティン・セリグマンが著したこの本は、楽観主義者の方が免疫力があるとか、長生きをするとか、成績が良いとか、成功をするとか、様々な例を挙げてオプティミストの利点を記しています。

笑うことによって、ガン細胞と戦うナチュラルキラー細胞が活性化することが知られているように、楽観主義は健康にも良い影響を及ぼしていると言えます。

チャーチルの別の言葉にも、



I am an optimist. It does not seem too much use being anything else.

私は楽観主義者だ。それ以外のものであることは、あまり役に立たないようだ。



というものがあるように、楽観主義は世の中を生きていくうえで大切な資質です。

しかし、リスクを想定せずに人生を渡っていけば、思わぬところで足をすくわれることがあります。

何かしらの事前準備や計画は、悲観的な視点で確認したほうがリスクを捕捉でき、その点ではペシミストが有利と言えます。

「石橋を叩いて渡る」という慣用句がありますが、慎重に慎重を重ね、事を運んでいかなければならないケースも当然あるため、悲観的な物の見方を常とするペシミストにも利点があります。

つまり、アンビバレントな楽観主義と悲観主義を状況に応じて使い分けることができれば理想的です。

京セラの創業者である稲盛和夫氏の言葉に、こんなものがあります。


楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する


新規事業でも夢でも、何事も構想段階は大風呂敷を広げるくらい楽観的で良いのだと思います。歴史が証明しているように、ライト兄弟しかり、アポロ計画しかり、一見荒唐無稽に思える突飛な発想こそが、人類を次世代へ進ませる原動力となってきたことは事実です。

その成否に関わらず、ムーンショットと呼ばれるような壮大な夢や挑戦こそが、構想段階には必要でしょう。

次の計画段階は、構想を構想で終わらせない、夢を夢で終わらせないために緻密に計画していく必要があります。

リスクを徹底的に洗い出す作業は、最悪を想定しながら冷徹な目で悲観的に行います。

最後は実行段階です。遠大な目標や夢に至るまでの道筋には、予期していなかった様々なトラブルが発生するはずなので、目的地へと向かって進んでいくには楽観的でなければ挫折してしまいます。

何も壮大な事業でなくとも、我々が日々直面する出来事、たとえばプレゼンといった人前での発表や結婚式のスピーチなども、まずは気楽に捉え、次は状況に応じたリスクを悲観的に想定し、最後はうじうじしていても仕方がないので楽観的に実行する、というように当てはまります。

楽観と悲観を状況に応じて使い分ける。

人間はそんなに器用ではないかもしれませんが、優れた人間には、常に相反するアンビバレントな性質が同居しています。

これは何も個人に限らず経営の指標でも、将来の予測を悲観的(worst case)に捉えるか、楽観的(best case)に捉えるかなど複数のケースを想定して戦略を定めるシナリオ分析という手法があるように、状況に応じて楽観と悲観を使い分けることが求められます。

最悪の状況を想定しながらポジティブに進んでいく。

これが理想的かもしれず、そのためにも楽観と悲観という二つの特徴を、上手く使い分けることができるよう意識していきたいものです。







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