2017/02/26

偉人の人生から学び取れること 尊敬する人を持つことの大切さ






神功皇后(じんぐうこうごう)

日本の紙幣に描かれた最初の人物
作者 PHGCOM   CC BY-SA 3.0




私が小さい頃は、漫画日本の歴史シリーズや世界の偉人伝記シリーズが流行っており、私も含めて沢山の子供たちが読んでいました。

現代も、多くの出版社から伝記シリーズや偉人伝が発売されていますので、今を生きる子供たちも、著名な人物の人生から何かしらの感銘を受けていることだと思います。





谷深ければ、山高し、という相場の格言がありますが、何かを成し遂げた人には大抵大きな挫折や失敗があり、それらを糧にして自分の目標に邁進し、陽の当たる場所に出てきています。

2017/02/25

志を立てるのに遅い時期などない  ベストセラー歴史小説「竜馬がゆく」司馬遼太郎








kakkikoさんによる写真ACからの写真 


歴史小説「竜馬がゆく」は、1962年から1966年にかけて産経新聞紙上で連載されていたもので、土佐藩郷士出身の坂本竜馬が駆け抜けた33年の生涯を、国民的作家とも言われる司馬遼太郎氏が記した大ベストセラー長編時代小説です。

本書を通読すると、一介の脱藩浪士に過ぎない坂本龍馬が抱いた志と行動力に心を奪われ、多くの読者は大志を抱くことの大切さに気付くと言われています。





そのため、壮年を過ぎてから本書に出会った人は、若いときに読みたかったと愚痴を溢すことがあります。


だがちょっと待って欲しい。


肉体は歳を取っても、精神は歳を取らないはずです。

何かを始めるのに遅いということはなく、志はいつ立てても宜しいのではないでしょうか。

とは言うものの、歳を重ねると身体が疲れやすくなったり、妻子がいたり、家のローンがあったり、会社での責任があったり、常識に凝り固まっていたりと、元気で自由な身であった若い頃と同じようにいかないのも事実です。


ですから、年齢の若いうちに本書に触れるのが理想です。


Boys,be ambitious.

少年よ、大志を抱け。



とクラーク博士が言ったように、若いうちに本書を読み、早いうちに確たる大望を抱ければ、その分大事業を成し遂げる時間が早まるのかもしれません。

しかしながら、若いうちに人生の目的を見つけられる人は、スポーツ選手など周りの環境に恵まれた人が多いのではないでしょうか。

真の人生は30歳からようやく始まる、と言ったのは炎の人フィンセント・ファン・ゴッホです。

ゴッホは27歳で画家を志すまでは、画商や教師、書店員や伝道師などの仕事をしていました。

また、本作の主人公である坂本竜馬が脱藩をしたのは28歳の時です。

江戸時代、無事に成人を迎えた者の平均寿命が60歳であったことや、武士や商人が家督を子に譲り、隠居をする年齢がだいたい40代前半であったことを考慮すると、竜馬の脱藩は決して早い訳ではありません。

ですから、平均寿命が江戸時代より延びている現代社会において、中年以降に夢ややりたいことが見つかることは稀ではないでしょう。

以上長々と述べてきましたが、私が主張したいことは、


中年よ、野望を抱け



です。


野望を抱くのは信長だけの専売特許にしておくわけにはいきません。
(ちなみに、私が一番好きな信長の野望シリーズは烈風伝です)

どうでもいいことでした😉

中年だけでなくお年寄りも、晩年に日本地図の製作を志した伊能忠敬が決して特殊な例ではないことを、野望を抱き、志を立てることで証明してやりましょう。


そして、



業なかばで倒れてもよい。そのときは、目標の方角にむかい、その姿勢で倒れろ



引用文献 竜馬がゆく 司馬遼太郎 文春文庫



ちなみに、今シニア起業というものが流行っているそうです。定年退職した人たちが、自分の経験を活かして会社を興すというものです。

日本にも起業家精神が根付き、それが礎となり、世界的企業が増えてくるといいですね。

ちなみに、本書に関わった産経新聞と文藝春秋は、国際金融資本ユダヤ(ディープステート)の使い走りである偽装保守の代表格ですが、本書の素晴らしさは、紛(まご)うことなきものであります。

本書には、真実に肉迫するような裏の歴史が一切書かれておりませんが、日本人を勇気づけ、精神的支柱としての役割を果たしてきたと言っても差し支えないでしょう。

もし、竜馬のように濃密な人生を送りたければ、老いも若きも性別も関係なく本書を読了し、今すぐに志を立て、稀代の快男児へ続くべきでしょう。






引用紹介図書




2017/02/24

もの哀しい旋律の中に見る生命の輝き  ロバート・デニーロ主演のおすすめ映画「レナードの朝(Awakenings)」









Günther SchneiderによるPixabayからの画像 





映画「レナードの朝」は、実話を基にしたストーリーです。

嗜眠性脳炎(しみんせいのうえん)という難病により、長い昏睡状態に落ち入った主人公レナードが、30年ぶりに奇跡的な目覚めを迎えてから始まる物語です。






病気の主人公であるレナードをロバート・デニーロが熱演し、もう一人の主人公である医師セイヤーを、ロビン・ウィリアムズが堅実に演じています。

2017/02/23

遥かなる道のりの第一歩 遠い空の向こうに






灘 伏見さんによる写真とacworksさんによる写真の合成。写真ACから 


何かを始める第一歩は、その先の到達点が遠ければ遠いほど怯んでしまうかもしれません。



  • ブログで大金を稼ごうと決意し、まっさらな画面に1文字目を書き込もうとする新米ブロガー
  • 分厚い参考書の1ページ目を捲ろうとする受験生
  • 長編小説の書き出しを考えている小説家
  • インフルエンサーになることを決意し、動画作成ソフトをダウンロードしている新米YouTuber
  • 将来の株式上場を目指し、ベンチャー企業を設立して法務局に登記を済ませようとする起業家


こんな話があります。





小説家になりたいと考える人が100人いたら、実際に小説を書き始める人がそのうちの10人で、1作すべて書き終えるのが10人中1人だそうです。

2017/02/21

人生が上手くいかないと感じている人にお薦めの本 「毒になる親」 スーザン・フォワード 









Alexas_FotosによるPixabayからの画像 


この本は、精神的、肉体的、性的、育児放棄(ネグレクト)を問わず、虐待を受けて育った人たちに対し、心の奥底に潜むわだかまりを解く糸口を与えてくれる、有名な書籍です。

もし、大人になった貴方の人生が思うように上手くいかず、その原因が子供時代にあるとしたら、本書は為になると思います。






もっとも、大人に成長してからの不都合が、傷ついた子供時代にあることを顕在的に認識している人は少ないため、もし貴方が以下の症状に当てはまるならば、本書を手に取ってみる価値はあると思います。

2017/02/18

楽観と悲観を状況に応じて使い分ける ウィンストン・チャーチル 稲盛和夫 







チャーチル
OpenClipart-VectorsによるPixabayからの画像 



英国の政治家で、第二次世界大戦時に首相を務めたウインストン・チャーチルは、以下のような幾つかの特徴的な言葉を残しています。


Kites rise highest against the wind - not with it.

凧が一番高く上がるのは、風に向かっている時である。風に流されている時ではない。









Success is the ability to go from failure to failure without losing your enthusiasm.

成功とは、失敗を重ねても情熱を失わない能力である。


2017/02/15

絶望の中に見る一筋の光 クリスチャン・ネステル・ボヴィー







乙姫の花笠さんによるイラストACからのイラスト 



数学界最高の名誉であるフィールズ賞を受賞した広中平祐氏は、「生きること学ぶこと」という自伝形式の著書の中で、自分の父親に襲いかかった出来事を以下のように回想しています。





敗戦とともに、父が所有していた満鉄と台湾製糖の大量の株が反古同然になり、 経営していた繊維工場も原料が入手できなくなったため、行き詰まった。

さらに転落への追いうちをかけたのは、昭和21年から施行された農地改革である。不在地主の父は、三千五百坪の農地をただ同然の値段で否応なく売却されてしまった。その上に新円切り替えである。

父が営々と築きあげてきた財産は、まさしく泡沫のように消えてしまった。

繊維工場は人手に渡り、家屋も庭地も莫大な財産税を納めるためと、戦後のインフレの嵐の中でまだ稼ぐことを知らぬ子供が十人もいた家族の全員がどうにか生存していくために、次々に切り売りされてしまった。



引用 生きること学ぶこと 広中平祐 集英社文庫


広中氏の父親のように、人は一生のうちに、いつどんな困難に遭遇しないとも限りません。


2017/02/14

悲観主義を改善するための本 「オプティミストはなぜ成功するか」 マーティン・セリグマン





絶望、悲観、悲しみ


Free-PhotosによるPixabayからの画像 


挫折や困難に見舞われたとき、すぐに立ち直る人もいれば、打ちのめされたままの人もいます。

この違いは一体どこからくるのでしょうか?





その原因を、本書では環境なのか遺伝なのかを簡潔に説明し、楽観主義と悲観主義のそれぞれの特色を挙げ、悲観主義を改善するプログラムを提示しています。

そして、楽観主義は学習できると著者は言います。

悲観的に物事を捉えたり、無力感に陥ることは、学習によって身に付いたものであるため、それらは学習によって逃れることもできると力強く言います。

本書で提示するペシミストからオプティミストへの変身方法は、徹底的な研究を経ており、すでに数千人の成人がこの方法で成功しているとも述べています。

ただし、楽観主義を手放しで推奨している訳ではなく、悲観主義が必要な場面や職業があることも認めています。


悲観主義者やうつ病患者は、現実を認識する能力が優れているとも言われ、オプティミストの中には、自惚れの強い人間や自分の責任を他人に擦り付けるような人間がいることも事実です。

そのうえで著者は言います。


オプティミストになることは、わがままやうぬぼれ屋になることではなく、挫折を味わったとき、元気が出る語りかけの方法を身に付けることであると。

本書の題名は、「オプティミストはなぜ成功するか」ですが、


「悲観主義は改善できる」


の方が正確に特色を表していると思います。

悲観主義の改善がもたらす結果として、様々な利点が挙げられますが、その中で、カルト宗教からの洗脳を防ぐことが一つあるでしょう。

人は悲劇に見舞われたとき、何かに頼ろうとします。

病気や身内の不幸などで精神が疲弊しているとき、神仏の教えに身を任せることは間違いではありません。

しかし、そこに付け込んで甘い言葉を掛けてくる人間がいることも忘れてはなりません。

悲観主義の改善は、人生の様々な場面で自分を救ってくれるはずであり、
是非とも本書を手に取って、一人でも多くの日本人が悲観的な考え方から抜け出せることを願っています。

ここで1つの言葉を紹介します。


私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまくいかない方法を見つけただけだ。

I have not failed. I've just found 10,000 ways that won't work.



アメリカの発明家 トーマス・エジソン


これぐらいの楽観主義者になれると、人生も上手くいくでしょう。

ただし、虐待などの悲惨な経験をし、そのトラウマから起こる悲観主義の場合は、本書を読んでもなかなか変わることができないかもしれません。

その場合は、スーザン・フォワードの「毒になる親」を読み、親との関係を改善させることが先決です。

ちなみに本書は、悲観主義に陥らない子供に育てるという意味で、育児書としてもお薦めです。



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2017/02/11

一度しかない死を観念的にではなく体感する方法を、ジョブズの有名な卒業スピーチから紐解いてみる








死


Free-PhotosによるPixabayからの画像 



アメリカの大学では、卒業式に著名人が来て、学生に向けて演説するのが習わしになっているようです。

日本でも例はあるものの、一般的ではないようです。






自分の卒業式を思い返してみると、学長が何かのメッセージを発した記憶はありますが、ひどく曖昧で頭には何も残っていません。

2017/02/09

神は、イエスはどうしたら語りかけてくれるのか?  宗教がテーマの小説「沈黙」遠藤周作









踏み絵 

Wikimedia Commonsより パブリックドメイン



宗教を題材にした小説「沈黙」とは、言わずと知れた遠藤周作氏の代表作ですが、初めて読んだとき、主人公のポルトガル人司祭・ロドリゴに共感できず、本を閉じてしまいました。

その理由は、弾圧が激しさを増す日本へと、死を賭してまで渡ってくる理由が分かりにくく、また宗教心の薄い日本人である私にとって、殉教という行為が実感として理解できなかったからでした。





しかしその後、イエス・キリスト受難の物語や、イエスの弟子である12使徒が、キリスト教を世界に広めていく過程で受けた迫害と殉教の歴史を詳しく調べ、また時代時代の殉教者を色々と知るうちに、おぼろげながら殉教の意味が分かるようになりました。

2017/02/07

壺中天有り 安岡正篤・六中観  俗世間を超越して壺の中から大空を望め 








綠釉騎馬人物紋壺 漢朝
撮影者 Hiart     CC0 1.0


夢や目標に向かって懸命に努力している人にとって、1日が24時間しかないことは不満に感じるでしょう。

物事に熱中すると、いつの間にか時が過ぎており、時間がいくらあっても足りません。





また、食べるために別の仕事をしつつ、空いた時間に好きを仕事にするためもがいている人にとっては、特に1日の時間の短さを感じるでしょう。


2017/02/05

血を必要とした日本の夜明け前  小説「幕末」司馬遼太郎








acworksさんによる写真ACからの写真 




歴史はときに、血を欲した

あとがき


小説「幕末」は、江戸時代末期・幕末の暗殺事件を扱った12の短編集であり、一話目は言わずと知れた桜田門外の変を描いています。

江戸幕府の大老であった井伊直弼が暗殺され、ここから幕府の瓦解が始まります。





彦根藩主・井伊暗殺の実行者は、水戸藩と薩摩藩の侍たちであり、本作は薩摩藩の若武者、22歳の有村治左衛門に焦点を当てています。


2017/02/04

不撓不屈を学ぶお薦めの育児書・小野田寛郎「君たち、どうする?」  山下財宝の秘密を握っていた最後の日本人 






ジャングル


bere von awstburgによるPixabayからの画像 


書籍「君たち、どうする?」は、大東亜戦争の終結を知らず、戦後30年という長い間、フィリピンのジャングルで戦っていた軍人の小野田寛郎氏が、日本の少年少女たちに向けて記したものです。


私は幼少期に受けた心の傷から子供の教育に関心があり、また子供の誕生を期に多くの子育てに関する本を読みましたが、木を見て森を見ずであったり、自身の経験のみに基づいた主観的なものであったり、頭で考えただけの実用性のないものだったりと、腹の底にストンと落ちるような、心から満足できるような本はそれほどありませんでした。

もちろん、どんな本にも参考となる箇所はあり、そもそも子育てに正解などなく、また本は批判的に読んでこそ活きてくるのですが、本書は人間の本質から導き出した教育方法を幾つも提唱し、素晴らしい育児書となっています。





それらの発想は、小野田氏がジャングルで培った経験から来ています。

おすすめの成人読み切り漫画・ゴルゴ13のベストエピソード  ロマノフ王朝の莫大な遺産を巡る一大スペクタル物語「すべて人民のもの」 








ニコライ2世の結婚式(1894年)

Wikimedia Commons パブリックドメイン


さいとう・たかお賞が、新たな漫画賞として創設されました。

応募要件は、シナリオと作画が分かれ、成人男女を主な読者層と想定している作品です。





審査委員は、さいとう・たかお、やまさき十三、池上遼一、佐藤優、相賀昌宏となっています。

そのさいとう・たかお氏の代表作と言えば、ビックコミックで連載しているゴルゴ13です。

超A級スナイパーである主人公デューク東郷が、世界中を所狭しと活躍する読み切り成人向けマンガです。

読者は、謎の多いニヒルな主人公に魅了され、さらに国際情勢に詳しくなるというオマケつきです。


私も若い頃ハマリました。

最終回は、もうすでに書き上げているそうですが、まだまだ長期連載が続くでしょう。


では数あるエピソードの中で、おすすめはどれでしょうか。

平成13年に誌上で行われた読者人気投票でベストワンを獲得したのは、


「日本人・東研作」


となっていますが、私は、


「すべて人民のもの」


を推したいと思います。


舞台は冷戦時代、スイスの銀行に預けられている、ロマノフ王朝の莫大な遺産を引き出しに来たニコライ二世の孫と称するソ連の軍人とゴルゴ13を巡り、一大スペクタクルな展開で物語が進んでいきます。

本当の歴史は、ロシア革命の主力メンバーであったトロツキーやレーニンらに資金を提供していた、NYのウォール街を采配する国際金融資本のハザールユダヤに強奪されましたが、本エピソードは、ゴルゴの出生を絡めた胸躍るものとなっています。

他のお薦めエピソードとしては、


「バイオニック・ソルジャー」


個人的には挙げたいです。

ペンタゴンが技術を結集して造り上げた最強の人間兵器・ライリーとゴルゴの対決は、息詰まるものがあります。

どのエピソードを面白いと感じるかは個人差があるので、全巻を読んで自分で確認したいところですが、そんな時間を取れる人はなかなかいませんので、つまみ食いで、いいとこどりをしたければ、コアなファンのランキングを見ながら選んでいくのがいいかもしれません。














男児が産まれたとき割礼(包茎手術)をするべきか  文化人類学的にも注目すべきデリケートな問題











Robert-Owen-WahlによるPixabayからの画像 




男の子が妻のお腹にいると分かったとき、私にはある考えが浮かびました。

それは、産まれた子供に割礼
(circumcision)をしてはどうだろうか、ということでした。






割礼とは、男性の場合、陰茎の包皮を外科手術で切除し、亀頭部をあらわにしてしまうことです。

2017/02/01

やる気・元気・いわき じゃなくて勇気をくれる本「心に太陽を持て」  小中学生におすすめの児童文学書








IWOZONさんによる写真ACからの写真 



数学者の藤原正彦さんから知った本ですが、「くちびるに歌を」が素晴らしい話です。

あらすじはこうです。









ある晩のこと、小さな汽船が大きな船に衝突しました。

そして汽船は沈没し、乗客は海に投げ出されました。


そこから必死の救助活動が開始されましたが、取り残された人も大勢いました。


その中の一人であった男性は、孤独のうちに暗い波間を漂っていました。


男性は難破した場所から随分離れてしまい、誰の声も聞こえなくなり、暗黒の静けさの中で死への恐怖に脅えていると、どこからか美しい女性の歌声が聞こえてきました。


男性は、その声によって命が蘇った気持ちになりました。


そして、声の主のところへどうにかして辿り着き、しばらくして救援ボートが到着したというお話です。




東日本大震災の時、真っ暗な体育館の中で一人の女の子が歌を歌い始めると、大合唱になったことがあったそうです。

その話は何かの新聞記事で読んだのですが、その歌が何であったかは覚えておらず、その女の子がこの本を読んでいたのか分かりませんが、本作は勇気を与えてくれる短編が詰まった一冊です。

小学生や中学生のお子さんに是非ともおすすめの本です。












武士と宣教師の二人の壮絶な人生  劇的なラストへ収束していく小説「侍」遠藤周作







支倉常長像
Wikimedia Commons


作家・遠藤周作氏の代表作といえば、マーティン・スコセッシ監督によってハリウッド映画にもなった「沈黙」を挙げる方が多いかもしれませんが、私は「侍」に一票を投じたいと思います。

まず「沈黙」を代表作として選べない理由は、沈黙の主人公であるポルトガル人司祭・ロドリゴにまったく共感が持てなかったからです。





沈黙の舞台は、1638年に起きた島原の乱以降のことで、キリスト教信者に対する弾圧は激しさを増しています。

そのような危険なキリスト教禁教国・日本に、死を賭してまで渡ってくることに共感が持てませんでした。

作中に「栄光ある殉教」という言葉が登場しますが、囚われる確率が高く、その場合間違いなく拷問に掛けられ、その先は磔(はりつけ)での処刑が約束されているにも関わらず、そこまでして日本に渡ってくるのが、宗教に関心の薄い日本人としては理解しにくいところです。