2017/01/31

宇宙飛行士のその後の人生が記されたおすすめの本「宇宙からの帰還」立花隆






月から見た地球

月から見た地球

NASA パブリックドメイン


書籍「宇宙からの帰還」は、宇宙空間での滞在を経て、地球に帰還した宇宙飛行士たちの内面を追ったドキュメントです。

司馬遼太郎氏が、大いに知的好奇心を刺激された本と評したことや、野口聡一氏が、この本に影響を受けて宇宙飛行士を目指しはじめたことは、良く知られています。





また読者たち以上に、本に登場する人物に起きた影響は実に多大で様々です。

ある者はキリスト教を捨て、ある者はキリスト教にますます傾倒し、ある者は精神に支障をきたしました。

しかし、一人として無神論者になった者はいないという記述の通り、この本には、神を知る手掛かりが隠されています。


「人類の精神史に刻まれた1ページであり、顕現した神と邂逅した宇宙飛行士たち


と私はこの本を評したいです。

特に、宇宙船内でしか活動していない飛行士と、船外に出て宇宙遊泳を行った飛行士との差は大きく、また、地球軌道だけしか経験していない飛行士と、月軌道に乗り、暗黒の大宇宙に浮かぶ小さくて丸い地球を見た飛行士とでは、精神に生じる衝撃が決定的に違うことが述べられています。

そして、物語は進化論へと及んでいきます。

人類が地球という住み慣れた惑星から、苛酷な環境である宇宙空間に飛び出していく歩みを、過去、海の中にしか存在しえなかった地球上の生物が、地上へと進んでいったことになぞらえているところも興味深いです。


神とは何か? 進化とは何か? 人間とは何か?


を深く考えるきっかけをこの本は与えてくれます。

それにしても、この本に登場する宇宙飛行士たちは、自分のセカンドキャリアを気にし、多くが宇宙とは関係のない職に就いています。

つまりアメリカという国は、人類に極わずかしかいない偉業を成し遂げた人間でも、身分が保障されないということです。

この本は、そんなアメリカという国の競争社会や厳しい一面を垣間見ることができます。

また、そのような国だからこそ、このような挑戦や偉業を成し遂げることができたのかもしれません。






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